「うちは親父の意見は絶対なんだ。プライドが高くて人に頭を下げるを 
嫌がるんだ。でも。姉貴には甘くて何でも言う事聞いてる。」 
「姉貴も父親似でプライドが高くて、そこらの男じゃ満足出来なくて３５になっても 
理想の王子様を待ってる。我侭はお袋似かな？」 
「お袋は我侭でかんしゃく持ち、すぐにヒステリー起こす」 
とは、聞いてた。 
大袈裟に言っているのかと思ったら実際会ってみて本当にその通りの方々だった。 
　 
彼自身もその地を受け継いだのかたまにそういう素振りを見せる事はあったのだが 
普段は楽しくて優しい人だった。 
が、家族を見てこれは私といる時の方が偽りの姿で本性はあの家族そのもの 
なのだ、と気付いた。 
結婚したら家に入ってくれと言われたが、自分勝手で気難しく横暴な父親と 
我侭でプライドだけは高く理想の王子様を待っている小姑とヒステリーの 
我侭母親と同居なんて自分の人生狂わせたくないと思い「無理」と言ったら 
「嫁になるんだったら苦労するのは当たり前だろ、そんな態度だったら 
結婚してやらないぞ、別れる？」と言われた。 


「ありがとう、別れてくれるのね。今後一切付きまとわないでね」とニッコリ 
笑って別れた。 
その後、共通の友人から「荒れて泣いてる、でも親父さんから手を着いて 
謝って来るまで放っとけと言われたらしい」と連絡が入った。