さすがにこれはいかんと思い店長を呼ぼうかとしたそのとき、比較的近くにいた30代4人組のうち男二人が立ち上がって
ジジイに呼びつけられたウエイトレスのところにいってぶっきらぼうに一言
「すんません、ちょっとこの辺にでかいハエが入ってるみたいでうるさいんですよね。それと店ん中暑くないですか」といって
ネクタイをゆるめYシャツのボタンを２つほど外した。すると、下からなにやら派手な模様が・・・
ガタイは確かにいいが、とてもその筋の方とは思えない容姿だったので、ジジイを筆頭にその様子を見てた周りの人は皆ギョッとした。
そしてわざとジジイに見せつけるように襟元をパタパタさせて「あ～ハエがうるさいし暑いしなあ！　ウエイトレスさんどうにかしてくださいよ」とジジイ周辺を闊歩する。
ウエイトレスさんは我に返って「は、はい！　店内の温度を確認してきます！」と小走りに奥へ引っ込んだ。
ジジイの酔いが一発で醒めたのかどうかはしらねど、小声で奥さんに「おい帰るぞ」とボソリとつぶやいて早々に逃走。

最近は東大出身のインテリ893もいるらしいし、人は見かけによらないなと考えているると、さっきのウエイトレスと店長らしき男性が、模様のある男性二人に近づいていった。
店長もウエイトレスもガチガチに緊張している。変に意識しすぎて勘に障るようなことを言ってもいけないし、かといって下手に丁寧にお礼をいって後々まで集られるようなことがあっては・・・と勝手に想像していると、
店長が挨拶するより早く、その男性は大きく襟元を開けてニコッと微笑み、模様をペリペリと剥ぎだした。
店長もウェイトレスも唖然。男性は「これ、披露宴の余興用の刺青シールです」と満面の笑み。
その周囲一体を包んでいた緊迫した空気が一気にほどけ、店長はいかにも店長らしい礼を、ウエイトレスさんちょっと涙目で深々と頭を下げて仕事に戻りましたとさ。

終わり

いい機転だったと思うけどな。

その男性がジジイに向かって直接脅すようなことをしたなら893の威を借るだが
書き込み見た限りじゃジジイが勝手にビビって勝手に帰った感じじゃね