839: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2013/06/11(火) 22:01:24.27 ID:vIZPI72F
聞こえてますよ・・・ 
かなりイラッとしたけど、お客さんだし、まあ歳も同じくらいの女が化粧気もなく 
油まみれの手と(夏場だったので)汗も沢山かいてたからそりゃそう言われるわな・・・と凹んだ。 
まあまず美人さんにこんな姿を見られて、尚且つ 
面と向かって言われてしまったから何だか一気に恥ずかしくなって、凹んだ。 

でもその後に、受取人の彼氏さんが 
「祖父の形見をきれいに直して下さって有難うございました。でも、こうやって汗をかいて土や油で真っ黒になりながら、他人のものを宝に直してくれる素晴らしい職人さんに、とても失礼なことを聞かせてしまいました。本当にごめんなさい。本当に。」 
って言い始めて、びっくりした。 
私よりも彼女さんが凄くびっくりしていた。 
と思ったら次には顔を赤黒くさせていた。 

ちょっぴりスーッとしたけど、 
なんだか自分が物凄く悪いことをしてしまったようで気まずかったので、 
「あっありがとうござます!でもすみません!品、こちらです!!」って変な事しかいえなかった。 
ササッと品を受け取ってもらい御代をもらって、その2人はその日普通に帰っていったんだ。

840: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2013/06/11(火) 22:02:31.82 ID:vIZPI72F
で、1ヵ月後に彼氏さんだけまた店に来た。 
あの時は連れが失礼なことを、とわざわざ謝罪に来て下さった。 
私自身も客商売なのに身なりに気をつかわな過ぎて、引かれてしまうのも無理ないとこたえた 
ら、あの時よりも前から彼女は人を馬鹿にしたり見下すような発言や言動が多くて悲しかった、 
何よりも働いたことがないのにそんな事を言える立場じゃないだろうと常々言っていたのに 
「私はいいんだ、特別なんだ」と聞く耳も持たなかった。 
そんな女性だと気づかずに付き合ってしまった自分が一番情けない。 
そして、「だから、あの後別れました。」と何故か私に事の沈末を話してくれた。 

喪だから「・・・あぁ・・・それは・・・大変でしたね・・・」しか言えなかった。 

その後はなんかすっきりしたのか修理品の話をし始めて、 
立ち話も何だったのでお茶を出して、カウンター前の小さい椅子に座ってもらって、 
ずーっと「あの時計相当昔のものなのにまたちゃんと時を刻んで、カチカチ鳴って、ボーンって音鳴って・・・昔の人すげえっすよね!!直しちゃう人もすごい!」とかハツラツとしゃべっていた。 

今までもお客さんに「ありがとう」、「うれしいよ」って言ってもらえるそのたびに、仕事に誇りを持てた。 
その人にとっての大事なものをまた大切に使ってもらえるように私はまたがんばるぞって。 
でも同年代に褒められるなんて無かったから、なんか単純に嬉しくて、じいちゃんも修理部屋から呼んできて、11時に来るお客さんがいらっしゃるまで骨董とか古物の話を3人でしてたんだ。 
その時はすごくすごく嬉しかったのを覚えている。 

そんでその後も、その男性は店に「修理品を持ってこない」客として 
ちょくちょく通ってくれて話したりして、 
今ではじいちゃんの技術を継ぎたいといって店で修行中です。

引用元: 胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!(113)

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839: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2013/06/11(火) 22:01:24.27 ID:vIZPI72F
聞こえてますよ・・・ 
かなりイラッとしたけど、お客さんだし、まあ歳も同じくらいの女が化粧気もなく 
油まみれの手と(夏場だったので)汗も沢山かいてたからそりゃそう言われるわな・・・と凹んだ。 
まあまず美人さんにこんな姿を見られて、尚且つ 
面と向かって言われてしまったから何だか一気に恥ずかしくなって、凹んだ。 

でもその後に、受取人の彼氏さんが 
「祖父の形見をきれいに直して下さって有難うございました。でも、こうやって汗をかいて土や油で真っ黒になりながら、他人のものを宝に直してくれる素晴らしい職人さんに、とても失礼なことを聞かせてしまいました。本当にごめんなさい。本当に。」 
って言い始めて、びっくりした。 
私よりも彼女さんが凄くびっくりしていた。 
と思ったら次には顔を赤黒くさせていた。 

ちょっぴりスーッとしたけど、 
なんだか自分が物凄く悪いことをしてしまったようで気まずかったので、 
「あっありがとうござます!でもすみません!品、こちらです!!」って変な事しかいえなかった。 
ササッと品を受け取ってもらい御代をもらって、その2人はその日普通に帰っていったんだ。

840: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2013/06/11(火) 22:02:31.82 ID:vIZPI72F
で、1ヵ月後に彼氏さんだけまた店に来た。 
あの時は連れが失礼なことを、とわざわざ謝罪に来て下さった。 
私自身も客商売なのに身なりに気をつかわな過ぎて、引かれてしまうのも無理ないとこたえた 
ら、あの時よりも前から彼女は人を馬鹿にしたり見下すような発言や言動が多くて悲しかった、 
何よりも働いたことがないのにそんな事を言える立場じゃないだろうと常々言っていたのに 
「私はいいんだ、特別なんだ」と聞く耳も持たなかった。 
そんな女性だと気づかずに付き合ってしまった自分が一番情けない。 
そして、「だから、あの後別れました。」と何故か私に事の沈末を話してくれた。 

喪だから「・・・あぁ・・・それは・・・大変でしたね・・・」しか言えなかった。 

その後はなんかすっきりしたのか修理品の話をし始めて、 
立ち話も何だったのでお茶を出して、カウンター前の小さい椅子に座ってもらって、 
ずーっと「あの時計相当昔のものなのにまたちゃんと時を刻んで、カチカチ鳴って、ボーンって音鳴って・・・昔の人すげえっすよね!!直しちゃう人もすごい!」とかハツラツとしゃべっていた。 

今までもお客さんに「ありがとう」、「うれしいよ」って言ってもらえるそのたびに、仕事に誇りを持てた。 
その人にとっての大事なものをまた大切に使ってもらえるように私はまたがんばるぞって。 
でも同年代に褒められるなんて無かったから、なんか単純に嬉しくて、じいちゃんも修理部屋から呼んできて、11時に来るお客さんがいらっしゃるまで骨董とか古物の話を3人でしてたんだ。 
その時はすごくすごく嬉しかったのを覚えている。 

そんでその後も、その男性は店に「修理品を持ってこない」客として 
ちょくちょく通ってくれて話したりして、 
今ではじいちゃんの技術を継ぎたいといって店で修行中です。

引用元: 胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!(113)