22: 癒されたい名無しさん 2008/05/06 04:00:11 ID:cYLaSJwo
仕事帰りに乗ったタクシーの運転手から聞いた話です。 

ある夜、駅ロータリーでいつものように客待ちをしていると血相を変えたリーマン風の男性が「〇〇病院まで急ぎで!」とタクシーに飛び乗ってきた。 

男はどこかに電話をかけているようだが、相手が受け取らないようだ。 
ヒーヒー言いながら男は平静を保っていた。しばらくすると男の携帯が鳴った。 

男「もしもし!母ちゃんの様子は?…。 
そうか、頼みがあるんだけど受話器を母ちゃんの耳にあててあげて!…。」 


優しいが芯のある声で男が勇気づけるように語りだした。 

男「おいおいいつまで寝てる気だよ、 
朝散々人のこと叩き起こしてたくせによ。 

今せっかく働いて、美味いもん食わしてやろうと毎日頑張ってんのに、」 

「おれまだなんもしてねーよ!氏ぬんじゃねーよ!おれが手握るまで息してろよな」と言って切った後、男は黙りこくっていた

スポンサードリンク

23: 癒されたい名無しさん 2008/05/06 04:00:41 ID:cYLaSJwo
しかし病院までの道のりはかなり遠い、男の苛立ちを背中でヒシヒシと運転手は感じ、信号を避けるため裏道など利用し最善を尽くした。 

しばらく走ると再び男の携帯がなった 

男「もしもし…そうか…わかった…もう着くよ」そう言い電話を切ると男は黙りこくった 

そうこうしているうちに病院に着き、男は運転手にお詫びを言い病院の中に消えた 


私はタクシーから降りる間際、お金を渡し、涙ぐんでこう言った

「覚えていてくれたんですね。これはあの時払えなかった運賃です。ありがとうございました。」

引用元: 母の泣ける話ください