1: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:28:21 ID:pAAX5QQj0
大学時代、就活に失敗。 
そのまま卒業し公務員になろうと考えたが 
上手くいくはずもなく、一年以上にわたり引きこもり生活を続けてた 

そんな俺の話だが暇つぶしにでも聞いてくれ

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2: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:28:58 ID:pAAX5QQj0
毎日午後4時くらいに起床。 
起きてまず電気ケトルでお湯をわかしテキトーにカップ麺を食べる 
そんでもって薄暗い部屋でパソコンに向かうだけ 

それの繰り返し 
たまに週間の雑誌を買いにコンビニ行くくらい 
本当にクズな生活を繰り返していた

3: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:30:36 ID:pAAX5QQj0
別にコミュ障というわけでもなく 
普通に友達もいてゼミもやって、バンドなんかも組んでたんだ 
楽しく大学時代を過ごしたんだけど 
就活は本当に厳しかった 

内定もらえなくて、安易に公務員だ、と考えたが 
それが間違いだった 
大学4年の秋くらいからバイトもしつつ勉強も始めたが 
それも最初のうちだけだった

5: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:31:31 ID:pAAX5QQj0
俺みたいなやつって案外結構いるんじゃないか 
大学時代就職できなくて 
まあ来年でいっか、って言ってうっかり卒業しちゃって 
為す術なくなってひきこもりかフリーターになっちゃうヤツ 

まあ俺の場合バイトしてたのも最初のうちだけで 
あとは家に篭もってたから本当のクズなんだけどな

6: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:32:37 ID:pAAX5QQj0
大学卒業したあとの4月ころは 
まだ公務員勉強とかそれなりにはやってた 
でも普通に試験落ちまくって 
マジで落ち込んだ 

まわりの友達は「大変だー」と言いつつも 
新しい世界、環境で、堂々と働いている 
そう思った瞬間、俺は本当になにもやる気がなくなった

7: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:33:48 ID:pAAX5QQj0
そこからはマジでクズの日々 
親には公務員勉強すると言っていたが 

そんなものするわけもなく 
毎日朝寝て夕方に起きる生活 

次の年の春、24歳の誕生日を迎えた時 
俺はいつも通り午後4時に起きて 
ヒゲボーボーの顔をして家で独りでパソコンをいじってた 
「ああ、俺の人生は詰んだんだ」ってなんとなく悟った

8: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:35:13 ID:/8ONhWbx0
そういえばずっと思ってたんだけど、ゼミって何?

10: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:35:51 ID:JzUdlUkY0
>>8 
卒論かく集団

17: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:43:10 ID:/8ONhWbx0
>>10 >>11 
なるほど 
ずっとゼミって塾か何かだと思ってたわ

27: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:02:42 ID:JzUdlUkY0
>>17 
ベネッセコーポレーションは関係ないからねw

11: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:36:49 ID:pAAX5QQj0
>>8 
大学3年くらいになると、教授のもとに何人か集まって 
同じテーマの元で研究するんだ 
中高で言う、ホームルームのようなものと思ってもらってもいいかな

9: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:35:23 ID:pAAX5QQj0
俺だって好きでこうなったわけじゃない 
焦りや不安、当然あった 

周りの友達はみんな真面目に働いて 
辛いながらもしっかり未来を見据えているのだろう 
そう思うと吐き気が止まらなくて 

必氏に必氏に現実を見ないようにしていた 
毎日親の突き刺さるような視線が痛かった

12: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:37:29 ID:pAAX5QQj0
「明日は頑張ろう」 
毎日そう思って眠りにつくけど 
目覚めれば日が傾いていて何もかも嫌になる 

そしてまたパソコンに夢中になって現実逃避 
こーんな日々を大学卒業してから続けてたんだ 
笑えてくるだろ?

13: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:38:26 ID:F4M256ed0
わかるぞ・・・わかるぞ・・・

14: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:39:13 ID:pAAX5QQj0
24歳になって少し経った5月頃 
「こんなことなら、いっそのこと少し旅にでも出てみようかな」 
という考えがよぎった 
久しくコンビニ以外に出かけていなかったし 
それもアリだな、なんてがらでもないことを考えた 

本当に唐突な事だったが 
そう思い浮かぶと、途端にワクワクし始める 
色々と忘れられるし、家にいるよりずっと精神衛生にも良さそうに思えた

15: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:41:38 ID:pAAX5QQj0
何より、知らない人ばっかりのところに行きたかった 
家にいると親の視線が痛くて仕方ない 
申し訳なくて、後ろめたい気持ちもあったから尚更だった 

思い立ったらすぐ始めないと辞めてしまう、と思い 
その日の翌日には出かけることにした 

そしてすぐに準備を始めた 
携帯と財布に、煙草と缶コーヒー… 
荷物は最低限に抑えることにした

16: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:42:34 ID:tHhmySkD0
ほう 
ワクワクしてきた

18: 【Dliveetv1347375601300903】 本日の利用料 9,273円 2013/03/27 17:47:03 ID:oE1y95zD0
一人旅好きには気になるスレだな

19: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:50:58 ID:pAAX5QQj0
缶コーヒーなんて普段飲むわけでもないが、ちょうど家にあって 
少し気取ったつもりで持って行こうと思った 

パソコンで時刻表とかチェックしちゃって、久しぶりにワクワクしたな 
その日の夜は「明日は予定があるな」って思うと 
嘘のように穏やかに眠れた 

「明日やることがある」 
これって、実は本当に大事なことだったんだな

20: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:51:54 ID:pAAX5QQj0
次の日起きると、まだ太陽が低い位置にあって 
これだけのことでなんか凄く晴れがましい気持ちになった 

とは言え、9時をまわった辺りの時間だったので親は既にいなかった 
俺はテキトーにお茶漬けをかきこんで出かける準備を進めた 

とりあえずは、近所の在来線に乗っていけるとこまで行く心づもりだった 
しばらく家をあける気もしたから 
台所にあったブロックメモに 
「東京の旧友に会いにいくのでしばらく帰らない」 
という旨のメモを残しておいた

21: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:51:57 ID:ap2/KwY10
おもしろい

23: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:52:48 ID:pAAX5QQj0
もちろんそんなメモは嘘で 
俺に会いにいくような友達もいない 

そのまま家を出ると 
まだ「午前中」って感じの賑やかさが街を包んでる気がして 
とても新鮮に見えた 

俺はよっぽど家を出てなかったんだな…ってつくづく実感した

24: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 17:55:18 ID:pAAX5QQj0
最寄り駅に着くと 
時間帯もあってか人は少なかった 
まあ田舎の駅だし、こんなハンパな時間に電車を使う人もいなかったのだろう 

駅の横に作られた喫煙スペースみたいなとこで一服して、 
次に来る電車を待った 
行き先などは特に決めて無く、次に来た電車に乗ろうと考えていた

25: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:01:06 ID:pAAX5QQj0
そして、駅に入り、電光掲示板で次に来る電車を確認 
そのホームに行ってしばらく突っ立っていると 
電車がやってきた 

この時、偶然この電車に乗ったことで 
俺の人生は変わった 

もし違う時間なら、違う路線なら、違う方向なら、と今でも思う。

26: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:01:40 ID:pAAX5QQj0
俺はそのまま電車に乗って、しばらく揺れていた 
なんのことはない、フツーの電車のフツーの車内。 

ついに旅に出た…と胸が高ぶっていたのも最初のうちだけ 
揺られている間に眠くなり 
俺は眠ってしまった 電車の揺れって気持ちいいもんな

28: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:13:39 ID:aJmhOC800
何があったんだ……

29: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:13:47 ID:tHhmySkD0
俺もワクワクしてきた 
しみじみ

30: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:14:14 ID:pAAX5QQj0
目が覚めて時計を見ると 
一時間半近く経過していた 
けっこう遠くまできたな…って思って 
次の駅で降りることにする 

そこは、地名は聞いたことがあったが初めて降りる駅で 
下りて駅の看板を見た瞬間に一気にワクワクが込み上げた

31: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:15:13 ID:pAAX5QQj0
高原のようなところでそれなりに観光客もいるっぽくて 
一気に自分の知らない世界に来たかのような感覚になった 

もうお昼もまわっていい時間だったので 
俺はテキトーにコンビニを見つけて昼飯をすませ 
とにかく歩いて色々見てみることにした

32: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:17:42 ID:pAAX5QQj0
陽が傾き始めるまで色々まわってみたが 
お洒落な喫茶店や、〇〇作り体験工房のようなものばかりで 
まわればまわるほど俺とは無縁の場所に思えた 

賑やかで楽しそうなのは結構なことだが 
なんだかとても寂しい気持ちになった 
そういうのを見ていると、あとすこしで 
「俺に何してんだろう」って気持ちになってしまいそうで 
旅に出た決意やワクワクがなくなりそうだった

34: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:21:19 ID:tHhmySkD0
>>32 
ワクワクするのも、次の瞬間冷めてるのも、痛いほど分かる

33: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:18:44 ID:nHnEiQ/J0
はやく

35: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:22:09 ID:pAAX5QQj0
人通りの少ない外れた道を選んで 
ゆっくり自然でも堪能して帰ろうか、と思って 
少し道を下っていった 

山側の斜面には草や木々が生えていて 
人通りもあまりなくて、良い感じだなぁ~と浸りながら歩いていた 
道を下り続けると割とひらけた場所に出て 
ポツポツと民家があるのが目に入った

36: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:23:38 ID:pAAX5QQj0
夕焼けの強い日差しが俺を突いて、 
正直もう歩き疲れもあったしで、どこかで休みたくて仕方なかった 

ひらけた道を歩いていると、途中「民宿〇〇」と書かれた 
薄汚れた看板が目に入った 
割としっかりした感じの建物があり、敷地の中に駐車場があった 

いかにも田舎の宿って感じで俺は一瞬で心を奪われた 
こういう所に来たかったんだ

37: 【Dliveetv1347375601300903】 本日の利用料 5,414円 2013/03/27 18:25:04 ID:oE1y95zD0
みてるよ

38: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:25:05 ID:pAAX5QQj0
俺はさっそくその敷地に入り 
恐る恐る玄関を開けた 
引き戸?っていうのかな、ガラガラ…って開けるやつ。 

玄関を開けると脇に水槽があって、ジュースの自販機があった 
番台のようなところに 
「厨房にいます。御用の方は呼び鈴を鳴らしてください」 
と書かれていた

39: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:29:14 ID:pAAX5QQj0
俺はいそいそと靴を脱いであがり 
番台の上にあった呼び鈴を鳴らした 

すると奥のほうから初老の女性が出てきて 
「こんにちはー」と愛想よく言った 
俺は「今日泊まれますか?」と聞いた 

「宿泊ですね、大丈夫ですよ」と笑顔で応えてくれた 
手続きを済ませると部屋の鍵を渡された

40: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:32:10 ID:kjB2SYWn0
俺も現在進行形でニート 
引きこもりが生まれ変わる姿を見てみたい 
支援

41: 名も無き被検体774号+ 2013/03/27 18:37:42 ID:7fAJIa2u0
はよ


【超感動長編】クズな俺でも夢を持った
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引用元: クズな俺でも夢を持った