148: 名無しさん 2013/03/10 02:24:08 ID:WdJ9D/OA
3日前に俺の母が交通事故で亡くなった。
 
突然すぎて全く泣けなかった。泣くというより茫然といった感じだった。 

今は葬式や相続の話、色々と忙しかったがようやく終わって人休止といった所だ。 
俺は久しぶりにパソコンをして遊ぶ事にした。 

罰当たりかもしれないが、何しても身が入らなかったからネトゲでもしてた方が気が楽だと思ったのだ。 
しかしいざ始めようとしたら使ってたイヤホンの片耳が聞こえなくなっていた。断線でもしてしまったんだろう。 

仕方ない、と思って近くの収納チェストの中に代わりのイヤホンがないか探した。 
すると引出しの奥から母のイヤホンと、それにipodが出てきた。 

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2つとも昔俺が母に売ったものだ。 
売ったipodはnanoの第2世代で確かイヤホンと合わせて5千円程で売った気がする。 
俺は高校生くらいの頃、新型のipodに乗り換えようと思ったが金が無かった。 
その時母が気を利かせて俺がそれまで使っていた第2世代を買ってくれたんだ。 
だから俺は母の持ってたCDや入れて欲しいって言われた曲を少しだけ第2世代の方に追加して渡した。 

ただ俺はコンセントから直接充電するやつは持ってなくて、
俺と母のipodは両方パソコンからしか充電出来なかった。 

母はパソコンなんて持ってなかったので、
俺は母が時折電池が切れたと言って持ってくるipodを、その都度充電していた。 

そんなある日、だんだん充電するのが面倒になってきた
俺は後で充電しようと思って母のipodをほったらかす様になった。 

母も時々充電出来た?と聞いてきたが、
しつこく催促してくる感じでも無かったので俺は充電せず適当に受け流していた。 
そのまま掃除する時にでも、まあいいやと思って母のipodを引出しに入れてしまったのだろう。 

ずいぶん前の事だが、それを思い出した俺は母に申し訳ない事をしたなあと後悔した。 
その後母のipodを充電して、入ってた曲を聞いてる内に何でもっと親孝行しなかったんだろう、
とまた後悔していた。 

ベッドで寝そべって、ただ何をする訳でもなくipodだけ聞いていた。 
日が暮れて部屋が真っ暗になっても俺はまだ曲を聞いていた。

そしてまた電池が切れた時泣いてしまった。止まらなかった。
引用元: 感動する泣ける話を聞かせて